コラム

「何かできることがあれば」から、「私には何ができるだろう」へ。6か月の初級スタッフ研修を終えて

2026年4月から9月までの6か月間、「九州のママ集まれ!」では、各支部で活動に関わるスタッフを対象に、全6回の「初級スタッフ研修」を実施しました。

大分、佐賀、福岡、宮崎、鹿児島。

それぞれの地域で活動するスタッフが月に一度オンラインで集まり、録画受講も併用しながら、一緒に学び、考えてきました。

この研修で目指したのは、「できるスタッフ」をつくることではありません。

「ママ集まれ!」のスタッフたちは、全員、子育てや家事、仕事のある毎日を送るママたちです。

そんな普通のママたちが、「ママ集まれ!」のようなコミュニティの運営に携わるとき。

私たちが、イベント運営の方法やSNSの使い方を覚えることよりも、まず大切にしたいと考えたことがあります。

それは、自分自身を知ること。

自分は何を大切にしたいのか。
どんなことが得意なのか。
今の暮らしの中で、どんな関わり方ならできそうなのか。

そして、「ママ集まれ!」が何のために活動しているのかを知り、その目的と自分をつなげて考えてみること。

半年間、彼女たちが重ねてきた学びをレポートします。

「自分を知る」ことから始まった6か月

第1回の研修で、最初に考えたのは「どうやってイベントをつくるか」ではありませんでした。

まずは、自分自身のこと。

これまでどんな経験をしてきたのか。何を大切にしているのか。そして、「ママ集まれ!」という活動が大切にしていることについても、一緒に考えました。

スタッフの経歴や、これまで歩んできた道もさまざまです。

中には、子育てや家族のこと、仕事など、目の前の毎日に一生懸命だったからこそ、「私は何が得意なんだろう」「これから、どんなことをしてみたいんだろう」と、自分自身について改めて考える機会があまりなかった人もいます。

誰かと同じようにできなくてもいい。

まず、自分を知る。

そこが、この半年間のスタートでした。

自分と、活動をつなげて考える

自分自身について考えた次は、その自分が活動の中でどんなふうに関われそうかを考えていきました。

話を聞くのが得意な人。人と人をつなぐのが得意な人。丁寧に準備するのが得意な人。

同じスタッフでも、得意なことは違います。

そして研修で繰り返し考えてきたのが、

「役割は、目的を実現するためにある」

ということ。

「私は何が得意?」だけではなく、

「この活動は何のためにある?」
「そのために必要なことは?」
「その中で、私は何ができる?」

と考えてみる。

そして、実際の活動でやってみると、「意外と得意だった」「これは少し苦手かも」「今の暮らしならここまでできる」と、また新しい自分が見えてきます。

自分を知る。活動とつなげる。やってみる。そして、もう一度自分を知る。

そんな経験を半年間、少しずつ重ねていきました。

(佐賀:ランチ会)

半年後、「何か」が「何が」に変わった

最後の研修を終えた後、受講者の一人がこんな言葉を残してくれました。

「『何か』自分にできることがあるなら、というスタンスから、自分には『何が』できるだろうと思えるようになった」

たった一文字の違いです。

でも私たちにとって、この言葉は半年間の変化をとてもよく表しているように感じました。

誰かから役割を渡されるのを待つのではなく、自分を知り、活動の目的を知り、周りを見ながら、「私は何ができるだろう?」と考えてみる。

ほかにも、

「参加者さん目線から、スタッフ側の目線に立つことが少しですが出来るようになった」

「全員が同じでなくて違うからこそチームになれる」

「今自分ができること・できないことさえしっかり伝えていれば、今の関わり方で良い」

など、それぞれの言葉で変化が語られました。

(福岡・宮崎・鹿児島コラボで開催したオンライン編み物会)

成長の形は、一つじゃない

もっと挑戦してみたい人。今の役割を深めたい人。暮らしとのバランスを考えながら、自分に合う関わり方を続けたい人。

全員がリーダーになることが、成長ではありません。

たくさんの仕事を引き受けられることが、良いスタッフの条件でもありません。

自分を知り、活動の目的を知り、「今の私は、どう関わりたいだろう?」と自分で考えられること。

それも、この半年間で得た大切な力なのだと思います。

(大分:七夕運動会)

「何かやってみたい」と思っているママたちへ

「地域で何かやってみたい。でも、私に何ができるんだろう」

そう思っている方もいるかもしれません。

最初から、自分に何ができるか分かっていなくても大丈夫です。

「ママ集まれ!」のスタッフたちも、それぞれの暮らしを生きる普通のママたち。

人と出会い、少しやってみて、振り返る。その中で、自分にできることや自分らしい関わり方が少しずつ見えてくることがあります。

「九州のママ集まれ!」は、イベントに参加する場所であると同時に、「やってみたい」と思った人が、活動する側にも少しずつ関わりながら、自分なりの地域との関わり方を見つけていける場所でありたいと思っています。

そして、次の半年へ

初級スタッフ研修は、これで一区切り。

10月からは、初級での学びやこれまでの活動を土台に、一部のスタッフと「中級スタッフ研修」が始まります。

今度は実際の「卒○会」を題材に、調査、対話、企画、計画、発信、実践、振り返りまで、一つのプロジェクトを動かしながら学びます。

もちろん、中級へ進むことだけが、初級研修の「次」ではありません。

それぞれが見つけた、それぞれの関わり方で。

「九州のママ集まれ!」ではこれからも、活動をつくることと同じくらい、そこに関わる一人ひとりが、自分らしい関わり方を見つけ、育っていけることを大切にしていきます。

(研修講師:九州本部 左・副代表 森田/右・代表 もとむろ)

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