「娘が学校に行けないなんて、考えたこともなかった」不登校の娘と向き合ってきたYさんの約3年間
今回は、大分のママ集まれ!「不登校ママサークル」のメンバー、Yさんにお話を伺いました。
Yさんは、小学6年生の娘さんと小学3年生の息子さんを育てるお母さん。
娘さんが学校に行きづらくなったのは、小学3年生のとき。
ある朝、突然「学校に行きたくない」と言い出したことが始まりでした。
それまで、子どもが学校に行けなくなるなんて考えたこともなかったというYさん。
「なんで学校に行けないの?」
最初は娘さんの気持ちが理解できず、どうしたらよいのか、答えを探し続けていたといいます。
あれから約3年。
今では、子どもたちが自分の好きなことを見つけ、夢中になって取り組む姿も見られるようになりました。
学校に行きづらくなった当時のこと、親としての葛藤、学校との関わり、そして子どもたちの今について、お話を伺いました。
「なんで学校に行けないの?」最初は理解できませんでした
――娘さんが学校に行きづらくなったのは、いつ頃からですか?
Yさん: 小学3年生の3学期です。2月16日。忘れもしない日です。
その朝、急に起きられなくなって、「学校に行きたくない」って。
もう、青天の霹靂でした。「え? なんで?」って。
クエスチョンマークだらけで。
――突然のことで、驚かれたんですね。
Yさん: そうなんです。私は学校が大好きだったので、学校が嫌ってどういうこと? って。
「なんで行けないの?」「なんでほかの子と同じように行けないの?」って、理由を聞いてばかりいました。
娘が学校に行けないという状況を、なかなか受け入れられなかったんです。
――娘さん自身は、理由を話してくれましたか?
Yさん: それが、本人もよく分からなかったみたいで。
今聞いても、はっきりとは分からないって言うんです。
ただ、少しずつ積み重なっていたものはあったみたいです。
娘は保育園の頃から、とても繊細で感受性が高い子で、周りのこともよく見ているんです。自分のことを言われているわけではなくても、周りで起きていることをまともに受け止めてしまって。
そうしたことが少しずつ積み重なって、しんどくなっていったのかもしれません。
「お母さんが変わるしかない」その言葉にも納得できなかった
――学校に行けなくなってから、Yさん自身はどうされていましたか?
Yさん: とにかく正解を探していました。
私にとっては、学校に行けないことは「問題」で、だから「学校に行けるように解決しないといけない」と思っていたんです。
常に「どうしたら学校に行けるようになるんだろう」って考えていました。
でも、解決しようとすると、何もうまくいかなくて。
娘との関係も悪くなるし、息子との関係も悪くなるし、学校との関係も悪くなるし。
私は学校に行ってほしい。でも、娘は行きたくない。
お互いの思いが違って、なかなかうまくいかなかったんです。
――本なども読まれたんですか?
Yさん: はい、いろいろ読みました。
そうすると、「お母さんが変わるしかない」みたいなことが書いてあるんですよ。
でも、「なんで私が変わらないといけないの?」って。
娘の問題なのに、なんで私が変わらないといけないんだろうって、ずっと納得できませんでした。
学校との関わり方も、自分から希望を伝えるように
――学校とのやりとりはいかがでしたか?
Yさん: 最初は学校との関係も悩みました。
私自身もよく分からなかったので、学校からいろいろ聞かれても答えられないことが多くて。学校とのやりとりを負担に感じるときもありました。
でも、学校とのつながりは大切にしたいと思っていたんです。
それで、連絡は必要なことを中心に、最小限でも大丈夫だということや、先生の負担にもならないようにしたいという思いを伝えていました。
学校との関わり方についても、自分の希望を伝えることは大事だと感じています。

最近、娘はネイルに夢中なんです
――最近のお子さんたちは、どんなふうに過ごしていますか?
Yさん: 最近は、2人とも活動的になってきたなと感じています。
娘は今、ネイルにハマっているんです。
最初は動画を見て、キラキラしていていいなって思っていただけだったんですけど、夏休みに入ってすぐ「自分でもやってみたい」って言い出して。
100円ショップで材料が揃うので、一緒に買いに行ったんです。
あれもこれもって、いろいろ買ってきて。
――自分から「やってみたい」と言い出したんですね。
Yさん: そうなんです。
最初はうまくできなくて、イライラしていましたけど、何とか最後までやり遂げて。
そうしたら、また新しい道具が欲しくなったみたいで、今ではもうたくさん揃っています。
毎日のようにやっているんですよ。
動画を見ながらデザインを真似して作ったりして。集中していると、気づいたら3時間経っていたこともあります。
――3時間も! すごい集中力ですね。
Yさん: そうなんです。
夏休みには、お友達が娘のネイルを見て「私もやってみたい」って言ってくれて。
それで、お友達の家に教えに行ったこともあったんですよ。
「走る練習がしたい」息子の言葉には驚きました
――息子さんも学校に行きづらい時期があったそうですね。
Yさん: 息子は小学1年生の入学当初から、学校への行き渋りがあったんです。
私が付き添って登校していたんですけど、学校に着いても、なかなか私から離れられなくて。泣きながら教室に入ることもありました。
2学期頃からは、さらに学校に行くことが難しくなって、不登校になりました。
――最近の息子さんは、どんなふうに過ごしていますか?
Yさん: 息子はYouTubeを見たり、ゲームをしたりしています。
もともとインドアな子で、外に出たがることはほとんどなかったんです。
でも、先日ちょっと驚くことがあって。
運動会で、3年生は80m走(徒競走)があったんですね。
先生から出場できるか確認があったので、本人に聞いてみたら「出る」って。
「走るだけだから」って言っていたんです。
――息子さん自身が出ると決めたんですね。
Yさん: そうなんです。
それだけでもちょっと驚いたんですけど、次の日になったら、今度は自分から「走る練習がしたい」って言い出して。
あんなにインドアで、滅多に外に出たがらなかった子がですよ。
びっくりしました。
それで、一緒に公園に行って何度か練習したんです。
息子と公園に行ったのは、かなり久しぶりでした。
「こういう日常もあったなぁ」って、懐かしい気持ちになりました。
――運動会当日は、どうでしたか?
Yさん: 先生も、息子が競技にスムーズに参加できるように配慮してくださいました。
息子がスタートラインに立ったときは、何とも言えない気持ちになりました。
スマホで動画を撮っていたんですけど、途中で息子が転んでしまって。
私も動揺してしまって、後から動画を見返したら、息子がフレームアウトしていたんです。
スタートとゴールだけはしっかり映っていて、よかったです(笑)。
競技を終えて戻ってきた息子は、私の顔を見るなり泣きだしました。
悔し涙だったのかどうかは分かりません。
でも、走ったからこその涙だったと思うんです。

お子さんたちの最近の様子を聞かせてくれたYさん。
何がきっかけで、子どもたちの「やってみたい」という気持ちが生まれたのかは、Yさんにも分からないそうです。
学校に行っているかどうかだけでは見えない、子どもたちの成長もある。
Yさんのお話を聞いて、そんなことを感じました。
子どものことだけでなく、ママ自身の時間も
子どもが学校に行きづらくなったとき、親もまた、さまざまな思いを抱えます。
Yさんも、答えを探し続けてきた一人です。
そんなYさんが、お話の中で伝えてくれたのは、ママ自身が自分の時間を持つことも大事だということでした。
好きなことを楽しんだり、少し気分転換をしたり。
子どものことと同じように、自分自身の気持ちも大切にしてほしい。
大分のママ集まれ!には、子どもの行きしぶりや不登校について、同じような経験や悩みを持つママたちがつながる「不登校ママサークル」があります。
子どもの状況も、ママの考え方も、それぞれ違います。
「うちもそうだったよ」と経験を共有したり、また、子どものこと以外の話を楽しんだり。
ママ自身も、ほっと一息つける場所でありたいと考えています。
今、子どもの行きしぶりや不登校について悩んでいる方も、少し落ち着いてきたという方も。
大分にお住まいの方や、大分にゆかりのある女性なら、どなたでもご参加いただけます。
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