九州のママ集まれ!
大分支部 Education コラム担当
ブレインアナリスト 森田のりこ です。
前回のコラムに 「こんな子どもは学力的にも、人間力的にも伸びやすい」というタイトルで収載していただきましたが、今回も前回同様、小学校教諭へのインタビュー内容を基に「これからの子どもに必要な能力」について森田フィルターを通してお伝えいたします。
子ども達に必要な能力とは「消費 VS 生産」
今までの教育とこれからの教育の違い
今までの学習は、先生から与えられた宿題、課題をこなす消費学習であるのに対し、これからの学習は、学習への興味関心、積極的な意見、どうしたら上手くできるだろうと考える生産的な思考、つまり、主体性 が大事になってきます。
実際、評価方法においても「関心・意欲・態度」がなくなり、「主体的に学習に取り組む態度」となっています。
小学校の通知表で、各教科の横に「態度」と書いてある部分がこの評価に当たります。*1
終業式の後、子どもが持ち帰ったら、通知表を確認してみてくださいね。
この箇所のどこに〇が付いているでしょうか。
これからの時代、生産(主体的)能力が必要とされているのですが、実は、この「態度」で高評価を取るのは難しいと言われています。
*1.各市町村、県により表記が違う場合があります。
主体的学習が難しい子ども達
なぜ、主体的学習で高評価を取るのが難しいのでしょうか。
その原因に、生活環境 が挙げられます。
お子様に次のような様子はないでしょうか。
- 今ある物・状況で遊びを作り出せない
友達と遊ぶ物がないと遊べない、テレビやゲームがないと何をして遊んでいいのか分からない。 - お友達と意見が違った時に、お互いの中間点がなかなか取れない
自分のやりたい事の主張ばかりで、違いを理解してどうするかを考えられない。 - 言われたことしかできない
親が常に、「○○したの?」「○○は?」「○○はどうするの?」と口を出さないとできない。
など
現代社会は、とても豊かで恵まれた環境です。
そのため、考える必要性に迫られる経験が少なく、「考える」という経験が少ない子ども達は、周りの大人に、「どうしたらいい?」「何したらいい?」と聞くしかありません。
主体的に学べる子になるには
主体的に学べる子にするにはどうしたらいいのでしょうか。
答えは、大人が2歳児のようになること です。
子どもと、「なんで?」 「どうして?」 「そうなの?お母さん・お父さんは知らないから教えて」の会話をたくさんしてみましょう。
この時、子どもに考える時間を与え、親が先回りして答えを言わないように注意してくださいね。
この考える時間が、子どもの創造性・考える力・思考力を育てます。
そして出てきた答えが、あなたの考えと違っていたとしても、頭ごなしに否定するのはやめましょう。
答えを否定された続けることで、子ども達は、自分の意見よりも、正しい答えを求めるようになります。
ここでも、前回のコラムでお伝えした、お子様との目線の高さが大事になります。
まずは、子どもが意見を言える雰囲気を作り、「なぜ?・どうして?」を繰り返し尋ねてみましょう。
このやり取りが、これからの子どもに必要な能力を育んでくれますよ。