子育てをしていて助けてもらったり、自分の話を聴いてもらったりすると、ガチガチだった心がほぐれていきます。その相手が地域で暮らす人生経験豊かな人だったら、力をもらえたり心が落ち着いたりする経験、ありませんか。
大分県では、地域の力を子育て世代の支援につなげる「子育て応援活動人材育成事業」に取り組んでいます。その一つが、すでに地域で子育て応援活動に関わっている30代~50代の方に向けた「リーダー養成講座」。もう一つが、今年度から新たに始まった、アクティブシニア世代のこれまでの経験や知識を地域活動や子育てに生かしてもらうための「きっかけづくり出前講座」です。

最初の「きっかけづくり出前講座」は8月5日、県老人クラブ連合会の協力の下、開かれました。約30人が参加し、ヒューマンケアスクール大分教務主任の雪松太樹さんが「人生100年時代の推し活は地域のこどもたち」と題してお話されました。
介護の現場で20年ほど働いてきた雪松さん。その中で、施設利用者が子どもとかかわるうちに元気を取り戻す姿を目の当たりにしてきたそうです。「好きなものがあると行動が変わる。“推し活”が生きがいとなり、楽しく生きることへつながります」
途中、隣の席の方と自分の「推し活」をシェアする時間も。真剣に講義を聴いていた受講者も、好きなものを語りだすと表情が緩み、自然と会話が弾みます。話が尽きないほど盛り上がっていた方もいて、「好き」が交流を深めるきっかけになっていました。

講座後のアンケートでは、子育て応援活動について約8割の受講生が「自分にもできることがありそうだ」と回答しています。40年近く、子どもの健全育成活動に携わっている70代の女性は「講座を聞いて、自分たちの活動を今後も続けていきたいという思いを強くした」と話していました。
人生100年時代を元気に生き抜くには、生きがいとなる原動力を見つけられるかがカギとなりそうです。「子どもたちとの多世代交流は介護予防や健康寿命の観点からも有効」と雪松さん。地域の子どもたちを「推し活」にできれば、孤立しがちな子育て家庭と一緒に子どもの成長を願う幸せな時間(とき)が送れるかもしれません。

講座は参加無料。子どもが好きな人や地域活動に興味がある人はどなたでも参加できます。
「何か役に立ちたい」と思うあなたの気持ちと子育て家庭をつなぐ架け橋に、一歩踏み出してみませんか。
今後の「きっかけづくり出前講座」について
次回の「きっかけづくり出前講座」は、以下の日程で開催されます。
・日時:9月12日(土)13:30~15:00
・会場:交流ひろばHiCaLi 会議室(日出町)
・演題:「自分を守る、こどもを守る~飛んだナースのこぼれ話~」
・講師:小野里 春香さん(このみの空企業組合 代表)
講座の詳細や今後の日程については、「子育て応援活動人材育成事業」特設ページからご確認いただけます。
今回ご協力いただいたのは、大分県老人クラブ連合会の皆さん。
元気な高齢者が地域の担い手となるためのさまざまな事業や健康増進活動に取り組んでいます。
ホームページ https://www.oita-kenrouren.jp/
文・幸咲子、写真・秋吉聡子
