はじめに
早いもので今年度もあと1か月。来月からいよいよ新年度が始まりますね。今回は、新年度を迎えるにあたって、特に幼児期から小学校低学年頃のお子さまについて、どのようなことに気をつけたらいいか、どのような接し方をしたらいいのかについてお話したいと思います。
新学期は子どもたちにとってどのような時期?
新学期は桜が咲き、春の暖かな陽気に心がウキウキとしてくる季節ですね。入園や小学校への入学を待ちわびている子どもたち、学年が一つ上がって、おにいさん、おねえさんになることを楽しみにしている子どもたちがたくさんいることと思います。
一方で、新学期は初めて経験することがたくさんあったり、日々のルーティンや環境の変化が大きいことなどにより、ストレスを感じる子どもたちが多くいる時期でもあります。
どのような初めのことや変化があるでしょうか?
担任の先生が変わる、新しいお友だちが増える、クラスの場所が変わる、クラスや家での日々のルーティンが変わる、自分一人だけでやらないといけないことが増える、就学前のお子さんであれば集団生活が始まる、小学生であれば学校の授業が始まる、勉強の難易度が上がるなど、たくさんの初めのことや変化があることでしょう。
子どもへの接し方のポイント
お子さまの中には、それまで一人でできていたのに保護者の方に手伝ってもらいたがるなど甘えるようになった、話しかけてくることが多くなった、ママの周りから離れようとしないことが増えた、子どもが園や学校に行きたがらない、ぐずることが多くなった、乱暴なことばや行動をすることが増えたなど、今までと様子が少し違うように見えるお子さまもいるかもしれません。
そのようなときには、あるいは、そのような様子が見られない場合も、新学期には次のような接し方のポイントを参考にされてみてください。
- スキンシップを取る。
- 本人の話に耳を傾ける。
- 園や学校の支度を手伝う、子どもの好きな絵本を一緒に読むなど、子どもと一緒に何かをする。
- 本人が話したがらないのに、園や学校の話を無理やり聞き出さないようにする。
- うまくできた結果を誉めるのではなく、本人が取り組んでいることやその過程を誉める。
- 「もう〇〇ぐみさんになったんだから」「もう〇〇何年生になったんだから」など、強いプレッシャーを与えたり、厳しくし過ぎたりしないようにする。
- 平日・休日にあまり予定を詰め込みすぎないようにする。一週間の中で、子どもが心身ともに十分に休息、リラックスできる時間をとれるようにする。
おわりに
新学期がはじまったあと、それまで安定していた子どもが不安定な様子を見せるようになると、「この子、このままで大丈夫かな?」など心配になることがあるかもしれません。しかし、新しい環境に慣れるまでの数週から1か月ほどは、「新しい環境に子どもたちなりにがんばっているんだな」と受け止め、お子さまのストレスや不安な気持ちに寄り添った対応をしていただければ思います。
不安になったり緊張したりすることが多い新学期ですが、同時に新しいこと・ワクワクすることが多い新学期。お子さまたちが新たな一歩を踏み出し、楽しい園生活・学校生活を送られることを応援しています。