お知らせ:大分県

ボランティアではなく相互扶助  こどもを「推し活」にして学び合う機会に

大分県では地域の力を子育て世代の支援につなげる「子育て応援活動人材育成事業」に力を入れています。子育て家庭の多様化で当事者だけで生活していくのが難しい中、人生100年時代といわれる今、アクティブシニア世代のパワーに期待が寄せられています。長い人生で培った経験や知識を地域活動や子育てにどう生かしていただくか。そのヒントになればと、今年度から始まったのが「きっかけづくり出前講座」です。

第2回は9月17日、介護職員の実務者研修などに携わるヒューマンケアスクール大分の雪松太樹さんをお招きし、大分市シルバー人材センターで開かれました。「人生100年時代の推し活は地域の子どもたち」というテーマで、介護や福祉の現場で長年働いてきた経験から、元気な高齢者の共通点や無理なく子育て支援にかかわるコツなどを教えていただきました。

100歳以上の日本人高齢者の数は今や10万人を超え、大分県内も1411人と過去最多に。雪松さんは人口10万人当たりの100歳以上の割合が全国平均の3倍いるという京都府京丹後市の取り組みを紹介した上で、
  ①主体性と好奇心があること。
  ②新しい関係性の中に入って、何かしら役割を持って活動すること。
  ③自分の居場所があること。
  ④誰かに必要とされていると実感できること。
が健康長寿の人生を送っている方の共通点だと語ります。

日本の平均寿命は男女とも80歳を超え、長生きする方が増えています。一方、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる健康寿命と平均寿命の差は、2022年において男性が約9年、女性は約12年とギャップがあるのも現状です。

退職後の新たな役割や生きがいを模索している方も少なくありません。そんな方こそ、最近ブームの「推し活」が生きがいづくりにぴったり。そこで雪松先生が提案されたのがこどもを「推し活」にすることです。
高齢者のデイサービスと児童クラブが一緒になった共生型の施設で働いたご経験から、「利用者同士では話さない高齢者もこどもには話したり、こどもに宿題を教えることによって表情が変わる方もいた。子育てにかかわるということは認知症リスクの低下につながる」といいます。

地域の通学路で見守り活動をしたり、児童クラブでこどもの遊び相手になったり、子育てにかかわる場面、場所は県内でも地域によって異なります。
その中で自分に何ができるのか。「まずは職務経験の棚卸を」と雪松さん。フルタイムに限らない多様な働き方が求められる時代だからこそ、アクティブシニアの知識と経験が即戦力になります。

子育てに対する価値観の違いがあるのは当然のことと受け止めながら、ストレスにならない程度のかかわり方をする。ボランティアではなく相互扶助というイメージで、互いに学び合える関係をつくれれば、自身の健康維持にもつながっていきそうです。

参加された方々はさまざまな視点から広がる生きがいづくりの話題に興味津々。途中、雪松さんが「皆さんは今、“推し”と言えるものはありますか?」と投げかけると、隣の方との話が止まらないほど大盛り上がりに。さらに、自身ができる活動について話し合う場面でも活発に意見交換されていました。

 「何か役に立ちたいけど、どうすればいいか分からない」。そんな方は講座で隣の方と思いを語り合うだけで、新たな一歩を踏み出したいあなたの背中をそっと押してもらえるかもしれません。

今後の「きっかけづくり出前講座」について


講座は残すところあと1回。下記の日程で開催されます。
参加は無料です。

・3回目

 日時:10月13日(火)13:00~14:00

 会場:下郡校区公民館(大分市下郡北)

 演題:「食べて元気!動いて笑顔!あなたの元気が地域の宝に

     ~健康づくりから始める子育て応援~」

 講師:森永 沙織さん(助産師・保健師)

講座の詳細については、「子育て応援活動人材育成事業」特設ページから確認できます。

今回ご協力いただいたのは


公益社団法人「大分市シルバー人材センター」の皆さん。
定年退職後の社会参加や健康維持を目的に、剪定や家事援助作業などの仕事提供、ボランティア活動といったさまざまな社会参加の機会を通じて、高年齢者の生きがいづくりの充実を図っています。

ホームページ https://oita.o-sjc.com/

写真・秋好聡子、文・幸咲子

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