コラム

子どもに楽しむ姿を見せていきたい|妹尾遥さんインタビュー

アイキャッチ画像「これが私のライフキャリア #03 妹尾遥さん」

「大分のママ集まれ!」運営会社であるco-e connect。

その新プロジェクトとして、「ママや女性の生き方を考える」をテーマとした「こえらぼ」が始動!

これが私のライフキャリア」は、ママとして、女性として、社会人として、様々なライフステージで活躍する女性に、仕事だけでなく人生全体のキャリア(ライフキャリア)をインタビューする企画です。

これからの働き方や生き方に悩むことの多いママ世代。

理想の未来を描くためのヒントが見つかりますように。

3人目は北九州市出身の妹尾 遥さん。

旦那さんの転勤のため2018年より大分へ。
1年半ほど大分の病院で勤務し、出産を機に退職。現在3歳になる女の子のママ。
現在は大分のママ集まれ!乳幼児サークルリーダー、スリフト(※)スタッフも兼任しています。

頼れる人のいない土地での子育てや、これからの働き方のこと。
悩みながらも前向きに生きる遥さんのお話をお届けします。

※スリフトとは、使わなくなったものを寄付・販売された中古品や古着などを再販したり、譲り合ったりという意味。大分のママ集まれ!が行う「スリフト会」はママ達の譲り合いの輪によるお譲り会です。

次回は2024年1月24日(水)開催予定!
気になる方はこちらの記事もあわせてお読みくださいね。

自然や人の魅力を感じた大分での5年間

-大分に来てよかったことはありますか?

もともと祖父母が日田に住んでいたので、転勤先が大分と聞いたときは「なんだか、縁があるなぁ」と思いました。

大分に来てよかったのは、自然が豊かなところと、新しく友達ができたところ。

特に滝が好きなので、娘が産まれる前は、原尻の滝まで1人でドライブしたこともあるんですよ。

新しい出会いは、出産前まで勤めていた職場で気の合う仲間ができたり、娘が産まれてからは同じママつながりで友人ができたりしました。

涙の半年間。人とのつながりを作り、楽しめるように

-大分の自然や人とのふれあいを楽しまれているようですね。引っ越して来た当初はつらいことはなかったですか?

自分では覚えていないんですが、夫いわく、大分に来て働き出すまでの半年くらいは毎日のように泣いていたらしいんです。

やっぱり、知らない土地で知り合いが誰もいないのって不安ですよね。

夫も帰りが遅いし、親戚や家族も周りにいない。平日は友達も仕事だから電話もできない。

1日中話す人がいないのはつらいですよね。

でも、働き出してからは一緒に出かけられる友達もでき、世界が広がりました。

娘が産まれてからはママとのつながりが欲しくて、コロナで制限のある中でも、できる範囲でいろいろなところへ参加しました。

地元を離れて子育てをするにあたり感じたのは「一人じゃ子育てできない」ということ。

先々で出会ったママと今ではお友達になり、子ども連れで一緒に遊んでいます。

本当に人に恵まれて生きてきたなと思って、ありがたいです。

-新しい土地で友人を作るのはなかなか難しいと思いますが、どのように交流を深めていったのでしょう?

「大分のママ集まれ!」のサークルで知り合った人や、ベビーマッサージベビースイミングなどで知り合った人と友達になっていますね。

ベビースイミングはもともと喘息持ちだった自分もやっていたので子どもにもと思って。
それと、産後ダイエットも兼ねて始めました。

親も一緒にプールに入るのですが、プールではみんなスッピンなので、仲良くなるのが早いんですよね(笑)。

頼れる人のいない土地での子育て

-はじめての出産、はじめての子育て。地元を離れて子育てすることに不安はありませんでしたか?

もちろんありました。

でも、出産後、大分へ戻ってくるときは「産後ケア事業」を楽しみに戻ってきたんです。

私はデイサービスにお世話になったんですが、生後4ヵ月まで利用可能な7回分、フルに使いました。

利用したのは、助産師さんのお宅でケアしてもらうタイプ。

赤ちゃんのお世話だけでなく、私の身体のケアも助産師さんがしてくれて、ゆっくり休むことができました。

「寝ときよ~」って言ってくれて、実家に帰るような感覚で行けたので、とってもありがたかったです。

地元を離れていると頼れるところがないので、この事業がなければ不安でしょうがなかったと思います。

先が見通せない中で「働く」ということ

-転勤についていくと、働くことが難しいのでは?と思います。はるかさんはどのように考えていますか?

出産前に働いていた職場は、本当は出産後も働き続けたい気持ちはありましたが、転勤族でいつ辞めるか分からなかったために退職しました。

ひとつのところで長く働くことができないので、逆に「新しいことができる」のは楽しいなと思います。

でも、1歩踏み出すのに勇気がいりますよね。

さらにこれからは、私1人でなく子どももいるので、どこで働くべきかは悩みます。

来年から娘も幼稚園に行く予定なので働きたいと思っていますが「何をしようかな」と悩み中。

何かを学んでそれを職にするのか、もしくはどこかで働かせてもらうのか……。

今はまだ模索中です。

今後目指すライフキャリアは?

以前働いていた福祉施設で、高齢の方と関わる機会が多くありました。

元気な方やそうでない方、さまざまいらっしゃいましたが、みんな口をそろえて言うのは「あの頃は楽しかった」と子育てしていた頃の話。

今の自分のことは分からなくても、自分の子どもの話になると、楽しそうに話されていて。

それを聞いて「子育てって楽しいんだな」「子育てを楽しみたいな」という気持ちが強くなりました。

今、「食」について勉強しています。
娘は好き嫌いがあるので、食事をなかなか食べてくれないことも。
それがきっかけで、いろいろ調べるようになりました。

これからは子どもを第一にしながら、興味のある学びを深めて、自分が楽しんでいる姿を見せていけたらいいなと思います。

(写真手前がことなちゃん、左が遥さん、中央が代表の本室、右がライター新宮)

取材を終えて

地元から離れ、知り合いのいない土地でも充実した毎日を過ごしている遥さん。

はじめての子育てで、不安もたくさんあったことでしょう。

遥さんとお話していて気付いたことは、産後ケア事業や、ベビーマッサージ、ベビースイミング、子育てサークル情報など自分に必要なものをキャッチする」能力の高さ

そして、それらを「頼ること」ができる柔軟さ

人に頼るって、実はすごく難しいこと。

自然にそれができる遥さんは素敵だなぁと感じました。

頼れる人の少ない土地で、必要な場所で必要な人とつながること

転勤に同行するママに限らず、なじみのない土地で暮らすママ達の心を守っていく上で大切なことを教えてもらったような気がします。

遥さん、ありがとうございました!