子どもから「ゲームに課金したい」と声があがったら、みなさんならどう答えますか?ゲーム課金なんて「お金の無駄!」と言いたくもなるかもしれません。
私が開催する、親子のお金の勉強会 キッズマネースクールに参加される保護者の方からも、「ゲームに課金してないと友達と一緒に遊べないと聞き、困惑…。」「課金したいと言われたが、どう答えていいのか分からない!」といった、ゲーム課金に関してのお悩みはよくお聞きします。
今回は、子どもたちを取り巻くゲーム課金トラブルの現状や、ゲーム課金との向き合い方を、私の実体験も織り交ぜてお伝えします。
ゲーム課金トラブルは増えている?
国民生活センターの発表によると、小学生の課金トラブル相談は2023年度で1,501件と、統計を始めた2018年と比較し倍増しています。
その8割以上がオンラインゲームに関する相談で、2022年度の調査では、契約購入金額10万円~50万円未満が約半数を占めるとのこと。親としても、ちょっと笑えない金額ですよね。
ゲーム課金トラブルが増えている背景として、小学生や幼児にとってスマホやタブレットが身近になったこと、また、ボタンひとつで決済できて「お金を払っている」という感覚を持ちにくいことが考えられます。
親のスマホを借りてゲームをしている場合は、過去に登録したクレジットカード情報が残っていて、「画面で誘導されるがままにボタンを押していたら、気付いたら支払いができちゃった」というケースもあるようです。
出典:独立行政法人 国民生活センター「子どものオンラインゲーム 無断課金につながるあぶない場面に注意!! 」
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20240313_1.pdf
かくいう我が家でも、息子がゲームをしすぎて通信速度制限がかかり、私に内緒でギガ数を増やし続けた結果・・・2ヵ月で14万円の請求が来たことがあります。息子曰く「そんなにお金がかかるなんて知らなかった」と。
もちろん𠮟り飛ばしましたが、課金できない設定にしていなかった自分の詰めの甘さに猛省しました。
「現物のないものを、これまた目に見えないカードの中のお金で買う」という、大人でもお金を使っている感覚を持ちにくい買い物。オンライン決済の普及で便利になった反面、私のように思わぬトラブルに見舞われる方も増えているようです。
ゲーム課金との向き合い方
さて、そんなトラブルの多いゲーム課金問題。親としては、もう「課金は絶対ダメ!」が最適解なのでしょうか?ご家庭によって考え方は様々かと思いますが、今回は我が家の事例をお伝えします。
我が家では「おこづかいの範囲内で、ゲーム課金OK」。おこづかいの中でいくらを課金に充てるのかは、親子で話し合って決めています。
もし子どもが、他の遊びや買い物を我慢してでも、「おこづかいの全額を課金に使いたい!」というのであれば、それはそれでOK。もちろん、後から「足りなくなったからお金ちょーだい!」はナシですよ。
正直、私はあまりゲームをする方ではないので、「そんなことにお金を使うなんて、もったいないなぁ~」と思うこともあります。
でも、子どもと親の価値観はイコールではありません。「おこづかいは、あげた以上は子どものお金」子どもが好きに使って、失敗してみればいいのです。それが、経験に繋がりますから。
もちろん「目の前のゲームのことしか頭にないな」と感じた時には、他の使い道を問うことはあります。
例えば、「課金の金額を増やしてもいいよ。でも、今、習い事の帰りに友達とマクドナルドに行ってるやんか?友達とごはんを食べるお金は足りなくなると思うんやけど、我慢できる?」というようにです。
ですが、最終的に決めるのは、子ども自身。かたくなに禁止するのではなく、「限りあるお金を、どういう配分で使うのが幸せか?」を本人にじっくり考えさせるのが良いと思います。
ちなみに、我が子のゲーム課金は中学生時代に約1年ほど続きました。あるときふと、「ゲームに課金をしても、結局何も手元には残らない」「これだけのお金があったら、本当に欲しかった物も買えたはず」ということに気が付いたようで、次第にゲーム熱も下火になり、今は無料で遊べる範囲で楽しんでいます。
親子でお金との向き合い方を学べる「キッズマネースクール」
親子のお金の勉強会 キッズマネースクールでは、4~15歳の子どもと保護者の方を対象に、ごっこ遊びやクイズを通して楽しくお金のことを学びます。子どもたちが学ぶのは、“お金の大切さ” や“お金はありがとうと交換するもの”ということ。
休日2時間のスクールが終わるころには、子どもたちはみんな「ありがとう」と言える子になりますよ。
また、”親子”で学んでいただくため、保護者の方には、おこづかいのあげかたや、子育て世代が知るべきお金の話もお伝えします。
キッズマネースクールは大分県内各地で開催中!
ぜひご参加ください♪
このコラムを書いた人
太田 伸子(おおたのぶこ)
大分市在住1児の母 【親子のお金の勉強会 キッズマネースクール認定講師】
日本中の子どもたちに「お金ってステキなもの」と知ってほしい!将来お金で困ることのないよう「生き抜く力」をつけてほしい!という思いで活動しています。