「これが私のライフキャリア」は、ママとして、女性として、社会人として、様々なライフステージで活躍する女性に仕事だけでなく、人生全体のキャリア(ライフキャリア)をインタビューする企画です。
これからの働き方や生き方に悩むことの多いママ世代。
理想の未来を描くためのヒントが見つかりますように。
今回お話を伺ったのは、児童発達支援事業所・放課後等デイサービス「ダッシュくん。fit」で人材マネジメントを担当されている梅田佳子さん。
ブライダル業界で現場から管理職まで経験。その後タレント事務所での営業、マネジメント職を経て、現在の会社へ。
【後編】では職種を超えて必要とされる佳子さんの「仕事に対する考え方」について伺います。
前編はこちら
感情ぬきで事実を見る「ニュートラル」な視点
-仕事に向き合う上で大切にしていることはありますか?
気持ちをできるだけ「ニュートラル」にするよう心がけています。
何か問題が起きた時って、どうしても感情がのってきちゃいますよね。「またあの人が」とか「嫌だな」とか。
そうすると無駄な肉付けがついてしまい、問題の本質が見えにくくなる。
ニュートラルにしていると、感情ぬきで事実を抜き取りやすいんです。
「罪を憎んで人を憎まず」と言いますが、いかに感情をのせずに「事実だけを抜き取っていく作業」ができるか。これを徹底するようにしています。
「何が起きて、何が問題なのか」「では、どうすればいいのか」
これはどの仕事でも共通する大事なことだと思います。
過去に葛藤した時期があるからこそ見つけたマイルールです。
人間関係においても、常にニュートラルでありたいと思っています。
流れる水のごとく。でも流されないように芯を持って。
ニュートラルなので、ちょっとずつでも前に進むんですよ(笑)。
人から必要とされる秘訣は「ご縁」を大切にすること
-タレント事務所から現在は「ダッシュくん。fit」に携わっていらっしゃいます。これまでと違う業種ですが、携わることになったきっかけやお仕事内容を教えていただけますか?
代表の津田さんから「こういう事業をするんだけど、手伝ってくれない?」とお声かけいただいたのがきっかけです。
福祉に関しては経験がありませんでしたが、津田さんのことはもともとよく知っていました。「子どもの夢を応援し、子どもの可能性を将来につなげていきたい」気持ちの強い人だということもよく知っていましたので、異業種ですが飛び込む気持ちで引き受けました。
主な業務は開所に向けた準備や人の管理、マネジメントです。
実際の現場では、子育てに真剣な親御さんの思いをひしひしと感じます。
これまでのサービス業とは異なり、専門性が高い有資格者との関わりも初めてのことが多いので、学びの毎日です。
けれども、いろいろな人と話をする中で「福祉関係の事業ではあるけれど、利用者はお客様。サービスマインドを持って接することはすごく大切だ」と気付きました。
そこはこれまでの自分の経験が活かせると思っています。
ー職種を超えて人に必要とされるのは素晴らしいですね。必要とされる人になるポイントはどのようなことでしょう?
やはり、はじまりは「人との繋がり」ではないでしょうか。
何かしら関わりのある人とはご縁があると思っていて、ご縁ができた方たちとの距離感は大事に保つようにしています。
私が転職できた理由もいろいろな人たちとのご縁が繋がっているから。ご縁はこれからも大事にしていきたいですね。
今後目指すライフキャリアは?
これまでにご縁ができた方たちに、自分の経験からできることがあれば手伝っていく。それをライフワークにしていきたいです。
若い頃は夜中も休日も関係ないような働き方をしていたのですが、今は自分で仕事のスケジュールを組めるようになりました。
異業種含め、人と会うことでインプットでき、インプットすることで自分自身をブラッシュアップできる。
仕事と仕事外の人と会うスケジュールを自分でコントロールして、インプットとアウトプットのバランスをとることをこれからも続けていきたいです。
取材を終えて
自分の「好き」「得意」に正直にチャレンジし続けてきた佳子さん。
それまでに培った経験をもとに、ご縁で繋がった新たなステージでも価値提供を続けるというキャリアの築き方がとても素敵だと感じました。
佳子さんのように「頑張ることが楽しい仕事」をもつ大人がいることは、子どもたちにとって社会に出る希望になるのではないでしょうか。
最後に、予定を詰め込み過ぎて余白のないスケジュールであることを反省していた私に、佳子さんは次の言葉をくれました。
そういう時期も大事だと思います。
その時期を経験したからこそ得られることが必ずある。
今が大変でも嵐は必ず抜けるので、その先を楽しみにしておくと良いですよ。
数々の苦労を乗り越えて輝いている佳子さん。
毎日頑張っているあなたにも、この言葉が届きますように。
佳子さん、ありがとうございました!
(文:新宮ゆうみ)