「大分のママ集まれ!」運営会社であるco-e connect。
その新プロジェクトとして「ママや女性の生き方を考える」をテーマとした「こえらぼ」が始動しました!
「これが私のライフキャリア」は、ママとして、女性として、社会人として、様々なライフステージで活躍する女性に仕事だけでなく人生全体のキャリア(ライフキャリア)をインタビューする企画です。
これからの働き方や生き方に悩むことの多いママ世代。
理想の未来を描くためのヒントが見つかりますように。
今回お話を伺ったのは、児童発達支援事業所・放課後等デイサービス「ダッシュくん。fit」で人材マネジメントを担当されている梅田佳子さん。
ブライダル業界で現場から管理職まで経験。その後タレント事務所での営業、マネジメント職を経て、現在の会社へ。
多様なキャリアの中で培った人材育成のポイント、職種を超えて必要とされる佳子さんの仕事に対する考え方とは?その秘密に迫ります。
やりたいことに挑戦し続けて築いたキャリア
-これまでのキャリアを教えていただけますか?
はじめての就職先は湯布院にある美術館併設のカフェでした。
ある時、常連のお客様から「カフェで結婚式をしたい」との相談を受け、結婚式をプロデュースしたんです。
その時の感動が忘れられず、30歳の時にブライダル業界に足を踏み入れました。プランナーとして1人で年間100件の挙式を担当するほど、がむしゃらに働きました。
3~4年で管理職になり、新人を採用しての組織作り、指導する立場に。
後輩を指導していく中で人材育成やマネジメントに興味をもつようになりました。
「もっと育成に力を入れてやってみたい!」との気持ちが大きくなり、タレント事務所へ転職。所属する女の子たちの育成に携わりました。
その後コロナなど世の中の変化もあり、タレント事務所を辞め、現在は児童福祉施設「ダッシュくん。fit」で働く人たちのマネジメントをしています。
自分の常識を変えた運命の後輩との出会い
-佳子さんのキャリアの軸には「育成」「マネジメント」があるんですね。興味をもったきっかけは何だったのでしょう?
転機になったのがブライダル時代の後輩との出会いです。
当時指導していた中の1人に、とても手ごわいスタッフがいました。
いい子なんですが、仕事の飲み込みが悪い、ミスが多い、お客さんからのクレームも多いという……。
正直「この子、プランナーになるの無理じゃない?」と思うほど。
そんなある時、教育の一環で新規のお客様に対するロールプレイをしたんです。
するとその子が、私がお客様にする対応と全く同じ対応をしたんです。
私が言う面白くもないギャグまで一言一句全部真似して(笑)!
それを見た時に、何かが「パーン!」って弾ける感覚がしました。
「いつもミスばかりするけど、私のやることをよく見て一生懸命しよったんやな」って気付いたんです。
不思議なことにそれまで嫌だなと思っていたのに、その日を境にその子が1番信頼できるスタッフになりました。
こちらが信頼していくとものすごく支えてくれるようになって、その後一気に成長したんです。
「ダメだダメだと思っていたのは、私の問題だったんだ」
「人の気持ちってこんなに変わるんだ」
と気付いたことは、私にとって世界が変わるくらいの衝撃でした。
この経験をきっかけに「育成」や「マネジメント」に興味を持つようになりました。
人を育てる=好き・得意を伸ばすヒントを与えること
-素敵な出会いと気付きですね。そこからタレント事務所での育成やマネジメントにはどのように携わってこられたのでしょう?
当時働いていたホテルでミスユニバースの大会を運営しており、私は事務局を担当していました。
ミスコンって、要はトップを目指していく女の子たちの育成事業。
これまでに培ってきたことと近いと感じ「もっと育成に力を入れてやってみたい」と思うようになったんです。
そこからタレント事務所へ転職し、女の子たちの育成に携わるようになりました。
若い女の子たちって、頑張る理由を見つけるきっかけ、自分がなりたい自分の探し方……そういう、ちょっとしたきっかけ作りができていないばっかりに、自分が何をしたいか、どうしたらいいか迷っている子がすごく多い。
そのきっかけ作りや、目的を見つけていく作業、その過程を作ることに面白さを感じて。
答えを与えるのではなく、その子が置かれたステージに合ったヒントを出してあげることがとても大事だと思います。
-「ヒントを出してあげる」とは、具体的にどのような関わりでしょうか?
できないことがある子ってたくさんいるんですが、そこばかり見ていると最初の私のように失敗してしまう。
人にはそれぞれ得意不得意がありますよね。
その中でもキラッと光り、力を発揮できるところ、何かにものすごく興味があるっていうところがそれぞれあるんですよ。今まで自分が得意とか好きとか思っていなかったけど、言われてみたら確かに・・・・・・というような。
そこを伸ばしてあげる。
「私、こういうのが好きです」「こういうのに興味があります」というものを見つけられると、行動が変わってきます。
そういうきっかけ作りができると、より充実感を持って仕事ができるんじゃないかなって。
苦労したり失敗したりする中でも、そういう楽しさがあれば、結果、仕事って楽しめると思うんですよ。
「頑張ることが楽しい仕事にしようね」
「頑張ることが楽しいと思えるような職場にしようね」ということはずっと言い続けてきました。
「人を育てること」に特化してキャリアを積まれてきた佳子さん。
一人ひとりの個性をよく観察し「好き」「得意」を伸ばすきっかけ作りをするという考えは、日々の子育てや子どもの将来を考える上で、大変参考になるお話でした。
【後編】では、職種を超えて必要とされる佳子さんの「必要とされる人になるお仕事マインド」について伺います。お楽しみに!