コラム:子育て

スマホ・タブレットを持たせる前に、これだけは知っておこう!

コロナ禍でオンラインミーティングやオンライン授業の波が加速しましたね。学生さんも学校でタブレットを使用しながら学習するのが当たり前になりつつある今日この頃。

私の住んでいる地域の小学生もタブレットが支給されました。

春の進級・進学に向けて、タブレットやスマートフォンを子どもに検討しているご家庭も多いのではないでしょうか。
便利なアイテムのスマホやタブレットですが、親子や家庭内で問題にもなってしまうアイテムでもあります。

ぜひ、渡す前に参考にしていただければと思います。

ルールがあってないようなものに!?

帰宅時間を家族で決めるのと同じように、スマホやタブレットを与える時も、「〇時までね」「リビングで使用してね」などのように、ある程度、ルールや決まり事を設けるご家庭は多いと思います。

しかし、ルールを決めても、守ってもらえない。という悩みを抱えている保護者は全国的に多くいらっしゃいます。

ルールを思わず緩めてしまう原因に、最近では学校の課題も関係しています。なぜなら、課題をするのに、タブレットや検索サイトが必要になる場合が多くあるからです。

よく聞く話として、ルールの時間内に課題を済ませればいいものを、21時を回ったごろから、「課題に使うから制限を解除して」と子どもに言われ、「仕方がない」と制限を解除する。
そして、この繰り返しが続き、いつの間にかルールはあってないようなものになっていく。というものです。

良くある悪循環の流れ

  1. 課題をするからと解除を要求してくる
  2. 最初に決めたルールを緩めざるを得なくなる
  3. ルール時間内に課題をしなくなる
  4. 学習以外の使用時間が増えすぎる
  5. あまりにも遅い時間まで使用するので、Wi-Fiに時間制限をかける
  6. 子どもがその制限解除方法を探し出してしまう

⑤・⑥をしたからと問題が解決しないのが悩ましいところですね。

子どもが「絶対にこれをする!!」「どうにかしたい!!」と自発行動をとった時、子どもは、ものすごい力を発揮します。制限をかけたとしても、スマホ、タブレットをどうしても使いたいと思えば、子どもは、自分でその解除方法を見つけ出してきます。

その内から湧き出るエネルギーのすごさは凄まじいものがあります。
親からすると、そのエネルギーをちょっと学習に向けてくれたらいいのに。
と思うところですよね。

スマホ・タブレットとの上手な付き合い方

スマホ、タブレットと上手く付き合っていくにはどうしたらいいのか。
まずは、ルールの決め方が重要になります。
では、どんなルール決めの仕方をしたらいいのか。

①魅惑的な条件を先回りして排除しようとしない

隠されると探りたくなるものですよね。
お父さんならわかるかもしれませんが、雑誌の袋とじの心理と同じです。

Wi-Fiに接続でき、接続したら動画サイトやゲームやSNSなども可能であること、友達とダイレクトにつながること、また知らない人とも、つながれる可能性があることなど、内緒にしておきたい魅惑的な内容を先にきちんと説明しましょう。

②良くない部分も伝える

デジタル機器は、子ども達にとってとても魅力的なものです。
でも、その反面、課金トラブルやお友達トラブル、依存症、また犯罪などの危険性を含んでいるのも確かです。
いい面だけではない、マホ、タブレットが持っている悪い面も併せてきちんと説明しましょう。

③ルールはしっかりと親子で話し合って決める

すべてを説明したうえで、どのように使用するのがいいのか、親子でルールを決めましょう。

親の意見を反映させたいときは、なぜそのルールが必要なのかを説明し、理解してもらってルールに含めましょう。くれぐれも、大人の一方的な意見で決めない事です。

ルール決めのポイント
  • いい面悪い面をきちんと説明し理解してもらう事
  • 親子で一緒にルールを作る事
  • 親が一方的に決めない事
  • ガチガチのルールを作らない事

ルールを守ってもらうには

「約束したんだから、それは守ってもらいたい。」親ならばそう思うでしょう。
守ってもらいたいと思うなら、ルールを決めたら、なるべく曲げないようにしましょう。
親にも「まーいっか」「(あいまいな)今日だけ特別」という姿勢があるとなかなかルールは定着しません。

ルールを決める時も親子で決めるなら、守るもの親子一緒です。

極端な例ですが、課題を全部終わらせたらゲームをしていい。ゲームは1日1時間。
と決めたのなら、課題が23時に終わっても、ゲームは1時間することができます。

それを、「もう遅いから寝なさい」と一方的に言ってしまうと、1時間を楽しみにしていたなら、子どもの中に理不尽さだけが残ってしまいます。

さらに、「ルールを守りなさい!」と言っている親が、ルールを勝手に破ってしまったことになりますね。

私は長期休みの計画が一番嫌いです。
なぜらな、子どもが、ものすごく理想的な計画を立てるんです。彼の行動パターンから、それはものすごく無謀な計画なんです。だから、まったく守れません。すぐに計画の立て直しになります。

このように、ルールが守れなかったときは、それを注意するのも大事ですが、それと同時に、ルールに無理がなかったか見つめ直すチャンスと捉えると良いですね。

どうして守れなかったのか、どんなルールなら守れそうか、その子にあったマイルールの形をぜひ見つけてくださいね。

最後に

親はどうしても、子どもにこうあって欲しい。こうなってもらえたら嬉しい。と無意識に希望を込め、想いを描いてしまいます。

親の満足度のためにルールを守らせる事は、ルールを守らせることが目的となってしまい、親子で苦しい状況に陥りやすくなります。

この春からスマホやタブレットを子どもに与える予定があるなら、これをきっかけに、親の想う理想と子どもの理想の中間点を是非ご家庭で探ってみてください。
このような、やり取りや話し合いが、子どもの自主性を伸ばすきっかけになるものです。

ABOUT ME
森田 典子
森田 典子
大分市在住2児の母 ●思春期の親子関係専門家 ●元教師 ●心理カウンセラー ママが幸せになるであることが子育てには一番大切です。それにはママの心にちょっと余裕ができること!ママの心の余裕は子どもを笑顔にします。その余裕(心の隙間)が作れるように活動をしています。