コラム:子育て

叶える力 ― 自分を生きる ―

女性の落とし穴

ふと、ある時、誰かの奥さんとか、誰かのお母さんとか…。「私自身ってなんだろ?」と、そんなことを思ったことはないでしょうか?
女性は、結婚、妊娠・出産・育児、または職場でのキャリアアップも含め、年齢を重ねるごとに様々なライフステージの中で、時には名前(呼ばれ方)も変わり、役割や課題が変わっていきます。もちろん、身体も変わっていきますよね。
そこには喜びもありますが、戸惑いや不安も隣あわせであることは否めません。

特に、女性は「誰かの為に頑張る」が本能的に得意。それが「母性」と言ってしまえば聞こえが良いのですが、裏を返すと自分を見失い「自己犠牲」なりやすいのも特徴なのです。

相手は鏡

さて、あなたは他人を見て「羨ましいなぁ」と思ったことはないでしょうか?
本来は誰もが唯一無二の存在で、他人と自分を比べる必要はありません。

人は、誰かと補って支え合い助け合っていくものです。それは自分からすれば、自分の足りない所を誰かに補ってもらっていることでもありますが、もちろん、間違いなくあなたも誰かを支えています。他人目線で自分を評価していると、足りないところばかりに目がいき、自己肯定感が低くなります。さらに「自分さえ我慢すれば…」と自己犠牲の悪循環に陥ってしまいます。しかし、自分の存在価値は、誰かと比較するものでもなくて、あなたもまた、充分、誰かが羨む存在で価値があるということです。

原因と結果

私は治療家でもあり、お客様の心身の不調のケアをすることがありますが、最近ではガンを患った方のご相談にのることも少なくありません。「家族優先で忙しく、検査に行く暇がなかった」と、そんな風に悔やむ声を度々聞きます。まさに、自己犠牲の結果です。それでも尚、「子供が小さいから死ねない」と、まだ言われます。
ここが、ポイントなのです。様々な不調や病気は、身体からのサイン。人生に正しいも間違いもないけれど、ご自身が他人軸の中で生きていると、歪みがでるのです。

あなたが子供の為に生きるのではなくて、「あなた自身の為に生きることが、子供の為になる」という事を、不調や病気は教えようとしてくれています。目の前にやってくる様々な問題は全て、あなたへのメッセージです。それに目を向け、身体の声を聴くことが一番の治療になります。

「わがまま」に生きよう

では、どうしたら自分自身の為に生きることができるのでしょう?
自分勝手をすることではありませんが、瞬間、瞬間の選択が「我がのまま=私らしく」あるかどうかがポイントです。その時、自分の心が喜んでいるか、楽しんでいるか
時には、食事を考える際も、子供の為でなくて、ご自身の食べたい物でも良いじゃないですか!大事なのは、仮に子供の為のメニューを作ったとしても、自分は何を食べたいと思ったのか、「今」の自分の感情に気づくことです。ここが鈍感になっていると注意です。
この「気づく」ことの繰り返しが、自分がこれからどうしたいか、どうなりたいか、と、より良く人生を生きる為のヒントになります。

最後に

妻に母に何役もこなす女性の人生には、様々なドラマがあります。そしてその主役はあなた自身です。ストーリーも結末もご自身が決めていいのです。慌ただしい毎日の中でもほんの少し、自分の意識に目を向けて、未来の自分にどんなシナリオを渡したいのか、考えてみるといいですね。想いは具現化します。私達はきっと大女優!(笑)なれないものはありませんよ!なりたい自分を叶えるのは、そう、あなた自身です。

ABOUT ME
山元幸代
山元幸代
【(一社)ウィメンズトリニティーライフデザイン協会 代表理事】 宮崎県在住、双子ママ。20代に患った病気を機に、現代医学では解決法がないことを知り、食事療法や様々な代替療法を学び実践する。現在はショップや商品をプロデュースする傍ら、主に家庭でできる予防医学の普及に努め「なりたい私へ」を応援するヘルスコーチとして女性の自己実現のサポートをしている。