私たち「ママ集まれ!」が大切にしている言葉、「ちょっとすてきな未来のために」。
未来の地球を守るために何か大きなことをがんばるのではなく、今ここで子育てをしているお母さんたちが、毎日を笑顔で、心地よく暮らし続けられること。
それこそが、何よりも大切な「すてきな未来」への第一歩だと私たちは信じています。
今回は、九州各地で子育てをしている3人のママに集まってもらい、お家の中で見つけた小さな工夫について、ざっくばらんにお話を聞いてみました。
気張った丁寧な暮らしじゃなくていい。今あるものを大切に、子どもと一緒に面白がること。そんな、日々の暮らしが愛おしくなるような優しい物語です。
お話してくれた人:
松本彩香さん(福岡のママ集まれ!/年長・年少の男の子と1歳女の子の3人のママ)
石橋和美さん(佐賀のママ集まれ!/小6女の子・小4男の子・小2男の子の3人のママ)
高野みよさん(大分のママ集まれ!/小3の双子の女の子のママ)
聞き手:森田典子(九州のママ集まれ!副代表)
捨てる前のひと手間で、暮らしに心地よい循環を
「環境に優しいこと」と聞くと、なんだかちょっと難しそう、あるいは「がんばらなきゃ!」と身構えてしまうお母さんも多いかもしれません。精度高く難しく考えなくて大丈夫。日々の暮らしの中で「もったいないな」と感じるちょっとした目線の中に、素敵な工夫がたくさん隠されていました。
彩香さん:「以前に共有されていた『ちょこっとSDGs』の記事を読み返していて、思いついたことがあって。食パンの袋やお菓子の袋って、匂いが外に漏れないようにできているって聞いたんです」
「食べ終わったあとの袋をしっかり取っておいて、キッチンの生ゴミ用のごみ袋としてめちゃくちゃ再利用しています」

普通ならそのまま捨ててしまうパッケージを、お家の中で上手に役立てる工夫。ポテトチップスの袋のように、中が銀色のフィルムになっているものも匂いを通しにくいのだそうです。そんな「捨てる前のひと手間」は、他のママたちの暮らしの中にも自然に溶け込んでいました。
みよさん:「ちょうど昨日、お友達とお水代や水道代の節約の話をしていたんです」
「我が家でも、お風呂の残り湯を洗濯にうまく活用するようにしています。お水も電気も、日々の生活の中で無駄にせず、無理のない範囲で大切に使えたらいいなと思っています」
和美さん:「我が家では、子どもたちの洋服がサイズアウトして、お譲りもできないくらいクタクタに汚れてしまったものは、小さくハサミで切ってフライパンの油汚れを拭き取る『ウエス(使い捨ての布)』にしています」
「油をそのまま排水溝に流さないことで環境にも優しいですし、服も最後まで使い切れたなと思えて、もったいない精神が満たされます」

ハサミでチョキチョキ切ってストックしておく時間。ペーパー類をたくさん消費する代わりに古着を活用するそのひと手間は、お財布だけでなく、どこか心までおだやかに整えてくれるすっきりとした心地よさがあるようです。
マイボトルと紙袋から広がる、優しいおすそ分け
日常のちょっとした「もったいない」に目を向けるママたちの工夫は、お出かけの定番である「マイボトル」や、お買い物でもらう「紙袋」の活用の話へと広がっていきます。
彩香さん:「うちは以前はそうでもなかったのですが、最近は主人も朝、自分でコーヒーを淹れてタンブラーに入れて持って行ってくれるようになりました」
「お水用とコーヒー用のボトルを2個持ちで出かけています」

お気に入りのボトルでお茶やコーヒーを飲む時間は、外で手軽にペットボトルを買い続けるよりも、なんだか自分の時間を大切にしている充実感を与えてくれます。便利さと環境のあいだで、自分たちが「心地よい」と思えるバランスを、ママたちは上手に選んでいるのですね。
和美さん:「本当にお気に入りのボトルっていいですよね。お買い物でもらう紙袋なんかもつい溜まってしまいがちですが」
「私は子どもたちが学校で使う工作の道具やプールのスリッパを入れて持たせるのに使っています。あとは、お部屋のゴミ箱代わりにそのまま置いて、中身が見えないようにして捨てたりもしますね」
みよさん:「紙袋、便利ですよね。そういえば、とあるカフェでは『お持ち帰り用に、お家で余っている紙袋を寄付してください』って募集しているところがありました」
「自分の家で眠っていたものが誰かの役に立って巡っていくって、すごく素敵なことですよね」
自分の手を離れたものが、誰かの手に渡り、新しい役割を持って巡っていく。そんな温かい循環の心地よさは、私たちの生活を少しずつ優しいものに変えてくれます。
親の後ろ姿が育む、世代を超えて受け継がれる知恵
何かをそのまま「捨てる」ときに感じる、小さな罪悪感。だからこそ、誰かに譲ったり、工夫して美味しくいただいたりするおばあちゃんの知恵のような循環が、今とても新鮮に響きます。
みよさん:「お料理はそんなに得意なわけではないのですが(笑)、私の祖母が、夏にスイカを食べたあと、一番外側の固い緑の皮だけを薄く剥いて、その間にある『白い部分』を塩もみして、お漬物にして夕飯に出してくれていたんです」
「おばあちゃんと一緒に住んでいた頃の、無意識に刻まれた記憶が今に繋がっている気がします」
それが当たり前の環境で育ったので、今も自分で作っているそうです。ほぼきゅうりと同じ感覚で調理できるのですが、ほんのり赤い部分の甘みが残っていて、お塩だけでとっても美味しいのだとか。にんじんの葉っぱを天ぷらにしたり、柑橘類の厚い皮をピールにしたりすることもあるそうです。

彩香さん:「スイカの皮の漬物、ちょうど一昨日『美味しいよ』って聞いて気になっていたんです!」
「白いところっていつもゴミになってかさばるから、美味しく食べられたら生ゴミもすっごく少なくなりますよね。今年の夏、絶対にやってみます!」
子どもの頃に大人が見せてくれた「ものを大切にする後ろ姿」は、言葉以上にしっかりと子どもの心に残り、世代を超えて受け継がれていくのですね。
和美さん:「私が小学生の頃、夏に『今日は夏日(25℃)です』と放送されていた強烈な記憶がある中で、今は当たり前に5月で30℃を超えますよね。環境の変化を肌で感じるからこそ、自分にできることから。例えば、公園に行ったときに小さなゴミ袋を持っていくようにしています」
「そしたら子どもたちが、駐車場とかで『お母さん、ゴミが落ちてるよ』って進んで拾ってくれるようになったんです」

「一人で全部拾うのは大変だけど、100人が1個ずつ拾ったらどうなる?」って投げかけたら、「そっか、一人1個でいいんだ!拾ってくれる人を増やしたいね」って子どもたちが素直に答えてくれたそうです。
「学校のリコーダーを『ママのがあるなら、デザインが違って分かりやすいから使う!』と言って大切に受け継いでくれた。」とみよさんのお家のお話もあったのですが、親のちょっとした姿から優しい気持ちが育ってくれているのが本当に嬉しいですね。

おしゃべりから広がる未来のエコ
座談会の後半、話題は「これからどんな風に心地よい暮らしを紡いでいきたいか」という、少し先の未来のことへ移っていきました。
彩香さん:「『水を出さない』とか『皮を漬物にする』とか、あまり深く考えたり、気張ったりしなくても、自分が『大事だな』と思うことを無理なくやっていれば、意外とそれがエコになっているんだなと気づきました」
「がんばりすぎず、そのままでいいんだよ、って思えると気持ちが楽になりますね」
和美さん:「私も、みんなのお話を聞きながら『これもエコだったんだ』と自覚していなかったことにたくさん気づけました」
「今あるものを尊重しようね、という気持ちを育むことが、子どもたちが大人になったときの自然な優しい行動につながるのかなとしみじみ感じました」
みよさん:「時間をかけたり、義務感で『これしなきゃ!』って身構えるのではなく、『ちょっとサイズアウトした服をお譲りして、みんなで美味しいものでも食べようかな』くらいの、無理なく、自分自身がちょっと得して楽しくなれるくらいの気持ちで取り組むのが、一番長く続けられる秘訣だなと思います」
「難しいお勉強みたいに言われると堅苦しいけれど、お家のことをポロポロとおしゃべりしているうちに、自分たちの身の回りには優しい工夫が溢れているんだなって、楽しくなりました」
がんばるエコではなく、今あるものを愛おしむ心のゆとり。それこそが、私たちが次の世代へと繋いでいきたい、本当の心の豊かさなのかもしれません。
ひとりじゃない場所を、すぐそばに
「ちょっとすてきな未来のために」、私たち「ママ集まれ!」が何よりも大切にしているのは、日々家事や育児をがんばっているお母さんたちの笑顔です。お母さんたちが笑顔で繋がっている環境こそが、未来の社会を一番あたたかく、持続させていく土台になると信じているからです。
家事や育児に追われる毎日の中では、つい心がトゲトゲして、水を出しっぱなしにする我が子にため息をついてしまうこともありますよね。
お家の中で抱える小さな「もったいない」という罪悪感は、ときにママをちょっぴり窮屈にさせてしまうこともあります。
でも、誰かとお茶を飲みながら、おしゃべりする時間があると、心がふっと軽くなります。小さなモヤモヤが、みんなの「暮らしの知恵」へと変わり、温かい循環が生まれていくのです。
ママたちが笑顔になり、その穏やかで優しい後ろ姿を子どもたちに見せていく。その「笑顔と優しさのバトン」が、次の世代へ、そして未来の地球へと巡っていく。
「ママ集まれ!」の各支部は、そんな女性同士の心地よいつながりを育む場所です。
がんばらなきゃ、と気負わなくて大丈夫。
あなたがほっと笑顔になれる場所が、きっとあります。
ぜひ一度、お住まいの地域の「ママ集まれ!」をのぞいてみてくださいね。
ママ集まれ!支部: 大分 / 福岡 / 佐賀 / 熊本 / 宮崎 / 鹿児島
ママ集まれ!の活動は、合同会社 co-e connect が充当しサポートしています。
